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かまぼこ~見える添加物、見えない添加物~

 練り製品とは、魚の身肉を塩とともにすりつぶし、調味料など副材料を加えて加熱した水産加工品のこと。原料の割合や作り方によって、かまぼこやちくわ、さつま揚げ、はんぺんなど、様々な製品になります。魚とは違う食感や味わいが楽しめるうえ、そのままでは出荷できず捨てられてしまう形の悪い魚や小さな雑魚を、生かす知恵でもあります。そんなわけで、全国各地の小さな港町に練り製品を作る小さな店があったそうですが、他の食品と同じく、大手メーカーが大量に生産・販売するようになると、生魚から加工する小さな店は減少し、冷凍すり身を主原料にしての大量生産が主流になりました。一定の質のものがいつでも手に入る、骨や内臓などの処理が不要、長期間の保存ができることなどが、その理由です。代表的な原料魚はスケソウダラですが、これも冷凍すり身に向いているから。実際には、グチ、エソ、トビウオ、タイなど100種類以上の魚が練り製品として加工可能なのだそうです。
そんな練り製品、気になるのが安全性...使用される添加物について、かまぼこを中心に考えてみましょう。

《魚のおいしさを生かすかまぼこづくりとは》

kamaboko2.gif かまぼこの基本的な作り方は、まず魚肉をすって、塩や砂糖などで味を調えた後、成型し蒸します。『いちうろこ』営業担当・佐野 茂さんに、作り方や原料についてお聞きしました。
 「当社では、量の確保、鮮度の確保に苦労しますが、主原料の魚肉(グチ)は生魚を使います。つなぎに使う魚肉(スケトウダラ)も、合成添加物不使用の、無塩無リン全糖すり身です。
 魚肉のすりあげは、鮮度を高め、きめ細かさを出すために、一般的に使用される効率のいいサイレントカッターではなく、昔ながらの石臼でおこないます。また、原料における魚肉の比率を高めるため、水分は他社より少なくしているのも特徴。1本のかまぼこにできるだけ多くの魚肉を入れることで風味が増します。また、水分が多い方が、きめ細かさが出しやすいのですが、当社では、魚肉のすりあげを丁寧におこなうことで、本当のきめ細かさを出しています。
 それから、つなぎとしてでんぷんを使用すると製品がまとまりやすいのですが、魚本来の味を大事にしたいため、でんぷんは極力使わず(『極上かまぼこ』は不使用)、丁寧なすりあげにより、うまくまとめています。でんぷん入りのものより、食感・弾力・風味が増していると思います。
 副材料につきましても、砂糖は過剰な精製をしていないのでミネラルや風味を残している粗製糖、塩は岩塩、みりんも上質で知られる『味の母』、かつおだしも鰹節以外のものを一切使用していないものを使用、でんぷんはアレルギー対象になる小麦でんぷんでなく馬鈴薯でんぷんを使用しています。またかまぼこには関係ありませんが、当社で使う揚げ油は、非遺伝子組み換えのオーストラリア産ナタネ油を使用しています」
 美味しいかまぼことは、一にも二にも"魚の風味を生かす"ために"すり身をていねいにきめ細かく仕上げること"が肝心なようです。

《気になる合成添加物のこと》

 練り製品によく使われている合成添加物を見てみると、赤やピンクに染める着色料として赤色●号(商品によってさまざま)、保存料として殺菌力が強いソルビン酸、旨みを出すための化学調味料(アミノ酸)などが見られます。『いちうろこ』ではこうした合成添加物は一切使用していません。本来はそれが当たり前だったはずですが、残念ながらそれがさかさまになっている現在では、合成添加物を使わないためのこんなご苦労があるそうです。
 「まず合成着色料を使用していないので、当社の"赤"いかまぼこは、一般に売られているピンク系ではありませんから、お客さんの理解が得られない場合が結構ありますよ。また、色とびも激しいので調整が難しい面もあります。それからソルビン酸を使用せずに日持ちを維持するため、工場の衛生管理、温度管理を徹底しています。また、アミノ酸等の化学調味料や魚介エキス等を使用せず、魚と調味料だけで味をつくるわけですから、均一な製品を作るのは簡単ではありません。しかし弊社としては、これがより自然な魚の味として、みなさんのご理解を願っています」(『いちうろこ』営業担当・佐野 茂さん)

《スケソウタラすり身とキャリーオーバー(加工助剤の表示免除)について》

 市販のかまぼこ、加工品ということもあり、原料表示をみてみるといくつかの添加物が使われています。しかし、実は使われる原料のすべてが表示されているわけではありません。魚肉(すり身)や調味料のような、原料として用いられるものに合成添加物が使用されていたとしても、それは〈加工助剤〉とみなされます。パッケージにそこまで表示しているとキリがないので、加工助剤には表示義務がありません。だから、原材料欄に書かれた〈魚肉〉に、添加物が使われているのかどうかは、見ただけではわからないのです。
 その〈魚のすり身(魚肉)〉を例にとってみましょう。魚肉すり身には、〈生すり身〉〈全糖〉〈加塩〉〈無塩〉の4種類があります。この中で合成添加物が少ないのはどれだと思いますか?
 一番少ないのはもちろん〈生すり身〉。ただし腐りやすいため、すったその日しか使えないので、材料として一般流通することはほとんど無いようです。2番は〈全糖〉。これは魚すり身に砂糖だけを加えたもの。3番は〈加塩〉。これは次の〈無塩〉からリン酸塩を抜いたものです。4番めが〈無塩〉です。これは砂糖の他にリン酸塩(結着剤)やソルビット(甘味料)が添加されており、「魚肉すり身」として主流になっています。
 「リン酸塩を加えると、日持ちが良くなり、加水率が高まりますから、口当たりをよくします。また、砂糖でなくソルビットを使うのは、日持ちがよくなることと、砂糖より割安になるため。塩も日持ちを高めるために使われています。弊社では《全糖すり身》を使用しています」(『いちうろこ』営業担当・佐野 茂さん)
*リン酸塩...結着剤として使われる。過剰摂取はカルシウムの不足を招いたり、石灰沈着、骨のぜい弱の恐れ、鉄の吸収を妨げ貧血などの原因になるといわれている。

《『いちうろこ』と、某○円ショップのかまぼこを比べてみました》

 スタッフで試食会をおこなった際に、某○円ショップで買ってきたピンク色のかまぼこも並べて比べてみました。見た目も味も全然違い、その差にスタッフもあらためてビックリ。食べて一番違うのは、やはり"魚の風味"。ちゃんと魚の味がする『いちうろこ』製品に比べると、○円かまぼこは「これ、いったい魚がどのぐらい入っているのかな...?」と考えてしまうものでした。皆さんもスーパーなどで表示をチェックしてみてください。

原材料表示表(そのまま)

●『極上かまぼこ紅』いちうろこ
魚肉(グチ・スケソウダラすり身)・砂糖・卵白・発酵調味料(味の母)・かつおだし・水・塩・着色料(紅糀)

●○円ショップのかまぼこ
魚肉(たら、ぐち)、でん粉、卵白、砂糖、発酵調味液、食塩、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、保存料(ソルビン酸)、着色料(赤3、赤106、カロチノイド) 原材料の一部に小麦、大豆を含む 澱粉含有率5.3%

*どんな合成添加物が使われているの?

ソルビン酸...動物実験で肝臓肥大、成長抑制、精巣の重量減少などが見られた。染色体異常を起こすという報告もある。亜硝酸と反応すると発ガン物質に変わる。発色剤の亜硝酸Naを添加した食品(←ハム・ソーセージなどによく使われている)と、ソルビン酸添加食品を一緒に食べると、体内で発ガン物質が作られる可能性がある。
赤3号...染色体異常を起こす。発がん性の疑いがある。ラットによる実験で赤血球減少、ヘモグロビン値の低下が見られた。
赤106号...諸外国で発がん性が認められ使用禁止となっている。日本では多く使用されている。動物実験で変異原性、染色体異常が見られた。赤色タール色素の中では2号とともに、最も避けたい着色料といわれている。


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